山村力(やまぢから)コンクール

第1回山村力コンクール

第1回山村力コンクール  【個人の部】  林野庁長官賞

山村に暮らす自信と誇りと希望の創造
  • 団体名等:暮らし考房  栗田和則  栗田キエ子
  • 自治体名:山形県金山町
暮らし考房(写真)

13戸の集落に暮らす栗田氏は、中学を卒業し農林業に就いて以来、「山村でどう暮らしをたてるか」「地域の中で何ができるか」を考え続け、むら人と共に「山村に暮らす自信と誇りと希望を創造したい」との想いに辿り着いた。以後、「暮らし考房」を開始、山里に暮らす哲学の場「山里フォーラムinかねやま」の開催、集落ぐるみのグリーンツーリズム体験と民泊の「共生の村 “すぎさわ”」や、集落の若者たちと森林ガイド・林業研修、メープルサップ商品の開発など、総合的な事業を展開している。

現在は、樹液マイスター(和則氏)、藍染マイスター(キエ子氏)の評価を受け、山形大学等の非常勤講師として、森林環境資源及び地域づくりの指導にあたっている。

創意工夫に満ちた20年にわたる山村資源にこだわったビジネスの実績があり、それが地域住民の経済活動に結び付き、集落住民の生活基盤が確保されている。また、単なる思いつきでなく、哲学の連続講座を開催することで、山村で創造的に暮らすことの悦びを確かな理念として、地域住民と分かち合っている。

離村が進むなか、山村に生きようと決意した栗田夫婦が主導している取組みであり、山村リーダーとしての実績が高く評価された。

第1回山村力コンクール  【個人の部】  全国山村振興連盟会長賞

山の学校「達っちゃんクラブ」
  • 団体名等:山の学校「達っちゃんクラブ」  辻谷達雄
  • 自治体名:奈良県川上村
山の学校「達っちゃんクラブ」(写真)

水が生まれる場所、川上村は長年林業を通じてきれいな水・山・自然を守ってきた・・・・。過疎化が進む中、そんな林業と自然のかかわりを都会の人たちに知ってもらい協力を得るために始まったのが、山の学校「達っちゃんクラブ」だ。講師は、山仕事50年以上のベテラン、”達っちゃん”こと辻谷達雄氏。

村内の山や滝へのハイキング・郷土料理づくり・世界遺産の道の紹介、森づくりなどを通じて、自然の中での遊びや林業と自然、郷土文化を都会の人に伝えている。クラブの活動は今年で9年目を迎え、その間のイベント応募者数は延べ9,800人、参加総数延べ3,000人を超える。子どもから年配者まで、幅広い年齢層が楽しむことができるイベントを提供することで、都市と山村との交流を実現している。

気軽な山での体験を提供し、郷土の魅力を伝えることを目的として始めた地道な取組みであり、リピーターも多く都市と山村の交流に着実な成果を上げている。山村地域におけるカリスマ性を持つ人材を発掘して活動を展開しており、達っちゃん本人だけでなく、後継者を育成するという「活動の持続可能性」を意識している点も評価された。

第1回山村力コンクール  【個人の部】  審査委員会長賞

大都市と山村交流による水源林整備活動
  • 団体名等:人吉・球磨自然保護協会  中神  司
  • 自治体名:熊本県人吉市
人吉・球磨自然保護協会(写真)

中神氏は、「反対だけでは自然は守れない、国土保全・水源涵養を提言するには、天然林育成活動が必要!」との観点から、熊本営林局(当時)と分収造林設定契約を結び、都市住民(福岡・北九州)と地元住民の参加による植樹祭を開催。営林局や県の助言と指導のもと、3haに約1万2千本の広葉樹の植林を行ったのが活動の始まりである。

以後、天然林育成活動を軸にした山村交流という目標を掲げ,春と夏に下刈りなどの体験林業を毎年行っている。

天然林の森づくりから始まり、地球温暖化防止や山村定住促進など、視野を広げた活動を発展させ、過疎地めぐりやカヌー教室などの普及啓発にも力を入れている点や、官民一体となった取組みが都市住民の森林への理解を深める機会となっている点が評価された。今後の展開として、都市と山村との交流が、山村地域への人口定着や新たな雇用確保につながることを期待したい。

▲上へ戻る